巻き爪とか

むー、個人的には「陥入爪(かんにゅうそう)」という名で医者にかかったことがあります。
正直言うと、爪が巻いたんではなくて急激に肉が付いたところに爪が食い込んだ感じですね。
場所は右足の親指の左側のほうです。
いろいろあって急に太った時期でもあるんです。
しかも、元々深爪なほうなので。
んが、結構痛かったし血も結構出ていたんだけども、仕事が忙しいのと面倒なのとで数ヶ月放置してたんです。
いや、ホント痛いときはびっこひいてたし。
もう、直らないんじゃないかと内心びくびくものでしたよ。
相当腫れ上がっちゃってたし。
まめに爪を切っていたのでそれ以上は食い込まなかったんですが、いずれにしても深いところにざっくり食い込んでいたらしく、つらい毎日が続いてました。
そんなある日のこと。
仕事が一段落したので、意を決して近所の外科に行ってみました。
※ここから先は結構痛いので、ダメなヒトは続き読まないように(汗。
　読んだあとの苦情は受け付けません。

まあ、初日はよかったんですよ。
医者もまさかそんなに長期間放っておいたとは思っていなかっただろうし、こちらも言い出しづらくて事情は説明していなかったわけなんですね。
だから、塗り薬をぺたぺたと塗ってはいおしまい。
ちゃんと話せばよかったかなという考えが頭をよぎったものの、後の祭り。
一応包帯はぐるぐる巻きなんですが、いつもと大して変わんない。
もやもやしながらも帰途に就きました。
この時点ではまだ痛いハナシはなし。
次に行ったのが、仕事の関係で2日ほどあとの午後のことでした。
包帯を解いて一言
「んー、よくならないねぇ」
と先生。
いや、そりゃそうですよ。
今までと大して変わらないんだから。
痛みも腫れも引くわけないんです。
で、ここで先生少しだけ考え込んで、おもむろに
「看護婦さん、ハサミ・・・」
と呟いて爪をじっと眺めてるんですね。
あれ?
麻酔してくれないの?
いきなりハサミですか?
しかもそのハサミって小さいくせにえらく鋭くないですか?
(こんなようなハサミですね)
とか何とか混乱することしばし。
ちょっ、ま・・・あ。
サクッ・・・
確かに爪の端のほうのたかだか数ミリだけど、縦にハサミ入れるんだもの。
何の前置きもなしに。
正直かなり痛かったっす。
というか、言葉を発する余裕がないって言うか、とにかく一瞬じゃないんだもの。
ジャキッ、ジャキッ・・・
ええ、そうです。
ハサミが徐々に爪の付け根の方に向かって進んでる音です。
この厭な音と感触、加えて痛みにじっと耐えること数十秒。
いや、実際はもっと短かったのかもしれないんですが、かなり長く感じました。
因みに、つま先って神経が集中していて舌の次に敏感なところなんですよ。
知ってました?
と、先生がハサミを止めてつま先を観察してます。
やっと終わったと思いきや、このあとでソレが単なる前座に過ぎなかったことを痛感することに。
(ちょっとの間)
ん?
今ので終わりじゃないの?
何ですかそのペンチみたいな道具は?
「看護婦さん、脚、しっかり押さえてて・・・」
は?
まさかそれって、もしかして。
ええええええ!
果たして、もしかしました。
ぶちぶちぶちっ!
わーい、爪って引きちぎるとこんな音するんだぁ。
って、痛てぇぇぇぇぇぇぇぇっ!
イタイイタイイタイイタイイタイイタイイチ愛知愛
しかもいつまで続くんですか、これ?
べりべり・・・ぶちぶちっ!
あ、途中でちぎれたみたい。
残りもちゃんと剥がさないとねー。
ぶちぶちぶちっ!
(記憶がとぎれたり戻ったり、楽しーなー)
・・・と、最後のがうまく剥がれた頃にはかなりヤバかったです。
あと30秒続いてたら床に昼飯をリバースしてました。
いや、マジで。
よくよく考えればほんのひとかけらの爪なんだけど、こんなに痛いなんて。
ちょこっとハサミ入れて、ちょっとだけ剥がしただけなのに。
「アナタ我慢強いわねぇ」
なんて言われてもちっとも嬉しくありませんでしたよ。
ええ、ちっとも。
悪い汗沢山かいたなぁ。
「・・・お大事に」
会計を済ませて、包帯ぐるぐる巻きの親指を気遣いながらチャリに乗って帰りました。
夕日が眩しかったのを覚えてます。
乗り切った充実感は・・・ないな。
ずきずきしてたし。
ある日の午後の出来事でした。